Project Desing Camp
放談系ボーナス・トラック 俳諧・茶の湯から学ぶ「作法」
※現在、キャンペーン期間中につき、無料開放中!※
こんにちは。「Project Desing Camp 放談系ボーナス・トラック」のページへようこそ。
こちらは、履修を終えたご受講者の皆様への「ボーナス・トラック」です。
「リアルな実務に向けての学び」を主題としてお届けする本編では扱いきれない、発展的な内容やこぼれ話、つまり「遊び」の部分を、音声コンテンツとしてお届けしています。
全体で1時間ほどの楽屋裏話を、1本あたり、10~15分程度にわけて、お届けします。
補足のスライドも入れておりますが、移動中の「ながら聞き」でも、お楽しみいただけます。
お好きな視聴スタイルで、お楽しみください!(*^^*)
目次(リンクのクリックで、解説にジャンプできます)
①日本文化における「作法」と「型」
Summary
- 日本文化は「型」の文化
- 後藤が茶の湯を始めたきっかけは、あるお茶屋さんの店主から、おいしいお茶の淹れ方を教えてもらったこと
- 茶道教室ではなく、普段からお茶を淹れること
- 美味しいお茶の一番のコツは、特別なことを日常化する、ということ
- そして、日常的なことを特別にする、ということ
②茶の湯の精神性 – 一期一会、わびさびの世界
Summary
- 点てる瞬間だけがお茶ではない。そこに至る過程からお茶が始まっている。
- 元デザイナーの、とある和食器屋の店主が教えてくれたこと
- デジタルデータはコピーができる、和食器はコピーができない
- 眺める=長い時間、愛しむ
- 利休、光悦の時代の茶碗、先人が作り上げてきたもの
- 茶道具は一つ一つ個性があり、真剣勝負の世界がある、真剣勝負だからこその緊張と緩和
- 先人の作品に敬意を払いつつ、型を超えていく、ということ
- 一期一会に茶の湯の真髄
- わびさびのわびは「詫びる」ということ
- それと真っ向から反発したのが秀吉「金の茶室」のコンセプト
- 権力者に迎合するのではなく、茶人としての矜持を持ちつつ、利休は清濁飲み込み、答を出していった
③芭蕉にもあった、権力や俗世間との距離感との葛藤
Summary
- 型を作っては崩してきたのが、日本の歌の系譜
- 茶の湯や俳諧も、当然、当時の時代精神や社会醸成が反映されてできあがっていった
- 松尾芭蕉は、権力との距離感を意識した俳諧師であり、従来の俳諧の型を破る革新的な試みに挑む、変革者だった
- 「狂句木枯しの身は竹斎に似たるかな」
- 古代の歌は、大和言葉で表現された心の記録であり、土地土地の歌枕を題材にしていた
- 「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を」
- 古代の歌は、農村経済の発展や戦争、子作りなど、人々の生活や感情を反映していた
④「古池や蛙飛び込む水の音」
Summary
- 歌の歴史は、王朝文化から民衆文化へと広がっていき、即興的な歌会や俳諧へと発展していった
- 俳諧は、王朝文化への反発から生まれ、松尾芭蕉によって形式が確立された
- 日々の暮らしにおける緊張と緩和、俳諧が持つエネルギー
- 「古池やは蛙飛び込む水の音」は究極の俳句
- 切れ字や季語を使うことで余韻を持たせる
- 日本の歌の伝統は、自然の中の生き物の鳴き声を美しいと捉え、人間も言葉で歌うことにあった
- 松尾芭蕉は、この伝統に反して、蛙に鳴かせないという革新的な試みをした
- 蛙が歌を歌うのではなく、飛びこむ、という革命
- 少ない言葉で想像力を掻き立て、静けさと激しさが同居している
⑤遊狂の精神は、突き放し、笑う
Summary
- 俳句は、教養を示すだけでなく、裸一貫で味わえる芸術でもある
- マンガ、映画は皆が味わえるようにデコレーションされている
- 俳句は最終的には、苦しさ・辛さを笑う 自分の死を笑う
- 俳諧、俳句の三大巨人の、辞世の句
- 松尾芭蕉「旅に病んで 夢は枯野を かけめぐる」夢半ば
- 正岡子規「糸瓜咲いて の詰まりし かな」自身の死を客観視
- 高浜虚子「春の山 屍を埋めて 空しかり」生と死を冷静に捉えている
- 自分を客観的に見ることは、プロジェクトを進める上で重要である
- 俳句の世界を教えてくれた「俳句的生活」という本の話
- 長年、地味なイメージがついてきたが、最近は、俳句は若者や外国の人たちにも人気
- インターネットにより、文化がフラットになった今、古いものも新しいものも楽しめるようになった
最後に:本編を履修いただいた皆様へのメッセージ
本編は、「学び」のために話したプロジェクト論だったわけですけれども、こちらのボーナス・トラックは「遊び」の心で話したプロジェクト論でした。
もし、よろしければ、ここでお話したことを踏まえて、もう一度、本編の内容を考え直してみてください。
「仕事」と思ってやっているプロジェクトが、また少し、違った目で見えてくるかと思います。